ロコモティブシンドロームとは?

query_builder 2021/08/13
院長ブログ

 「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」とは、日本語では「運動器症候群」といい、骨や関節、筋肉など運動器の機能の衰えや障害により、立ち上がって歩くという基本の動作が困難になってしまう状態のことです。  運動器とは、体を動かすために必要な「骨」「関節」「筋肉」などの総称ですが、これらの部位が連動して働いて始めて生活の中でスムーズに歩行などが出来るのです。 

 この運動器の中でどれかひとつでも状態が悪くなり、連携がうまくいかなくなると運動器全体が、うまく機能しなくなり、痛みが出たり、ふらついたりします。そのために転倒のリスクがぐんと高まり、骨折なども起こしやすくなるのです。

 その結果、歩行困難になり、最終的には要介護という状態になったり、寝たきりになってしまうのです。ここで「元気で長生き」の元気が消えてしまうのです。

 運動器疾患を甘くみないことです。これを放置していると寝たきりのリスクがかなり高まります。

 メタボリックシンドローム、認知症と並び、ロコモティブシンドロームも新しい国民病といわれるほどの深刻な問題とされています。

 要介護や、要支援の最も大きな原因は「脳卒中」と言われていますが、「骨折・転倒」と「関節疾患」はロコモティブシンドロームと深い関係があり、両方合わせると原因の約21%になり、これは脳卒中とほぼ同じ割合になります。

 ロコモティブシンドロームの原因は、大きく「骨や関節の病気」と「筋力のバランス能力の低下」の2つに分けられます。

 骨や関節の病気の代表的なものには次の3つの病気があります。

①   骨粗鬆症

② 変形性関節症

③   脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう) 

 さらに、病気だけでなく筋力・バランス能力の低下もロコモティブシンドロームの大きな原因となります。

 筋力・バランス能力の低下が起こるとふらついたり、つまづいたりして転倒、骨折するリスクが高くなります。

 その結果、要介護や寝たきり状態になるのです。

 病気の場合と異なり、このケースは本人も気付きにくいので対策が遅れがちになりますので、特に要注意です。

 骨や関節の病気、さらに加齢によるおとろえは避けられませんが、能力やバランス能力の回復は何歳からでも可能です。

 骨や関節の病気の場合は、ロコモ対策としてはまずその病気を治すことが先決です。

 しかし病気の場合、治ったからそれでいいというわけにはいきません。  たとえば、骨折を治したとしても、当然能力は低下していますので、しっかり歩けるように治療後のトレーニングが必要になります。

 また、膝関節の軟骨がすり減ったりしていると、当然歩行能力は低下してしまいます。

 ですから歩くための総合的な能力がいかに回復するかがとても大切になります。

 高齢になっても、適切なトレーニングをすることで、筋力も骨も強化することができます。

 特に筋肉は、鍛えることで十分な効果が期待できます。筋力が向上すれば、バランス能力もしっかり改善し、ふらつきやつまづきが起こりにくくなるのです。

 ロコモ対策で大切なのは、日常生活の中で運動器にいかに刺激を与え活性化するかということです。

 たとえば、歩くことは大切とはわかりきったことですが何も考えずにただ歩いているだけだったり、ゆっくり歩いているだけでは下半身の筋力はあまり強化されません。

 ここで工夫が必要になるのです。

 筋力アップに特に勧められている方法があります。

 それは、歩幅を普通より広くし、速歩きとゆっくり歩きを3分ずつ交互に行う「インターバル速歩き」です。

 この効果は、普段ゆっくり歩いている時に比べ、膝を伸ばす筋力は10%アップ、膝を曲げる能力はなんと200%アップと驚異的な効果があります。

 このインターバル速歩きを1回30分、これを週に4回ほど行うことをおすすめします。

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